2017年12月30日土曜日

中国の電子マネー事情

中国に出張するようになって6年になりますがあまりの変化の激しさに目が回ります。
2017年にともかく目立つのがレジの二次元バーコードです。
これを客が自分のスマホで読んで金額を入力し店に確認してもらい発信するとお互いの銀行口座で指定金額のやり取りが行われます。
これが中国の電子マネーです。
凄いのは流行りのショッピングセンターはもちろん露店や生鮮市場にも浸透していることです。
 
20代だと財布を持たない人までおり、ほとんど電子マネーで決済するようです。
中国の電子マネー利用経験率は98%以上といわれ、周囲で見聞した範囲では実際の決済でも半数以上は電子マネーのようです。
支払う方は小銭から解放され、売る方は偽札防止やレジ締め省略ができ手数料もクレジットより格安です。
決済用の口座に決めた金額だけ置いておけば使い過ぎや詐欺も防げます。

日本人は中国の銀行口座を持っていないので基本的に中国の電子マネーを持てません。
メジャーなのは先発のAlipay(支付宝)と後発のWeChat Pay(微信支付)で支付宝は2018年春から日本でサービスが始まるといわれています。
中国で何かしようとすると何かと電子マネーが必要になるのでサービスの動向が気になります。

2017年5月13日土曜日

切籠切窓

山口県の長門峡の下流はそのまま阿武川ダムに流れ込みます。
生雲川との合流点近くに「切籠切窓」という岩がそそり立っているのですが最近その由来が正確に伝わらなくなっています。
切籠という岩と切窓という岩があるというのがその代表的なものですが、事実はシンプルです。
その昔、この岩の上にはさらに岩が乗っていてこの岩には驚くべきことに窓状に穴が開いていたのです。
また、岩自体に溶岩の性質からか直交した割れ目が籠を思わせるように見えていたので「切籠切窓」という名称になりました。

大変分かりにくい写真ですがダム水没を機に整備された阿武川歴史民俗資料館に資料があります。
現在の岩の上部にさらに岩が乗っていたのが分かります。
この奇岩を景色として愛でるための寺が切籠切窓と川を挟んだ田中義一の菩提寺である発昌寺ですが現在は荒れ寺です。
切籠切窓崩壊の日付は分かりませんでした。
2009年にはすでに窓はありません。
どのように窓になっていたかはトンネル上部の岩で想像できます。
資料によると右が切籠で左が切窓となっています。
実際はこの角度で写真は撮れないので下の感じです。

これが切籠ということになります。

2017年3月30日木曜日

宇治上神社

2017年3月10日に朝も早くから京阪本線でまた南に向かったのですが今度は宇治です。
8時に宇治駅に着いていますが平等院の門が開くのは8時半なのでまずは宇治上神社に行きます。
宇治上神社は現存する最古の本殿といわれる世界遺産です。
見慣れた神社とかなり形式が異なるので背景の山や横の岩が御神体かもしれません。
これが天降岩とか岩神といわれる石です。
隕石ではなさそうです。
盛砂で知られる拝殿も国宝です。

おそらく、元々は鳥居もなかったと思われますし、神社の前に川を配し橋を渡って神域にはいるのも伊勢を思わせます。
手水舎もなく湧水に小屋掛けがしてあります。
定型から外れた神社は何らかの理由を感じるのですが、ここは伊勢・出雲とも異なる古式を感じます。
近くだと松尾大社や遠くだと出雲御室山の布須神社みたいな感じです。

参拝の上で気を付けなければいけないので別に「宇治神社」もある点です。
こちらも重要文化財ですが宇治上神社よりも平等院に近いので勘違いがありえます。

2015年8月2日日曜日

アンティークの世界

先日、お茶をした時に夏休みでロンドンから帰国した店の古馴染みの方に実に面白い話を聞きました。
職業はロンドンでアンティークの売買だというのですごく怪しそうですが、実家は骨董屋だというのでむしろサラブレッドなのかもしれません。
扱っているのは主に日本が輸出した古い磁器でオールドノリタケあたりが専門だそうです。
専門以外のものはプロとはいえ不勉強では騙されて当たり前の世界で、反面、素人さんは騙しちゃいけないのが辛いところ。

ノリタケの輸出先は米7割英3割と偏っているのも面白いです。
頼りにするのはマークなのですがノリタケだけでも110種類あると言われ素人では如何ともしがたいです。








ヤジロベエといわれるアジア仕様
森村組の「M」でアメリカ向けだそうです

全部ノリタケのマークです。
山口のフリーマーケットで見ただけでこれです。
しかもアメリカ向けは原産地証明が厳しいため「JAPAN」表記を求められたので「NIPPON」とあるのは初期の輸出品に限られ、のちまで「NIPPON」表記が残ったイギリス向けはマークが違います。
これらの中からオールドノリタケを見分けるのが骨董屋の情報量です。
売り手と買い手の情報もないと成り立たない世界ですから遊びに金を使える層が大幅に減った今の日本では苦しいのかもしれません。
ロンドンで買い付けて日本に送っても今は円安で値段が厳しくなります。
とはいえロンドンも物価は高くレストランで食事をすると税金やチャージですぐ1万円は飛んでしまいます。
しかもイギリスの料理はうまくないことで有名なのです。
SOHO地区を中心に十店ものとんこつラーメンバトルが起きたのはそんな背景がありますが驚くべきことに一杯二千円もします。
アパートも家賃20万円なんて当たり前なのでシェアハウスも当たり前です。
それでもロンドンをベースにヨーロッパで活躍する人が多いのはハブ空港があることと医療費がタダだということが大きそうです。
ただし、医者はものすごく待たされるようですが。

2015年6月30日火曜日

優しき陸軍

秋吉台は400年前から山焼きを繰り返してきたことが2006年の九大の調査で分かってきました。
その前から草原化は進んできたはずですがその始まりは山火事なのか炭焼きが始まった結果なのか不明です。
草原化した秋吉台は陸軍創設後に演習場になります。
大戦末期の凄惨な戦いからは想像もできないのですが平時の軍隊で人が死ぬというのは大変なことでした。

秋吉台の東部は大田演習場で兵舎がありそこから見上げる松下山の上に昭和9年に忠魂碑が建てられています。
これは大正3年7月15日の演習で熱中症のすえなくなった8人を祀ったものです。
昭和17年5月には砲を曳く馬が暴れ、抑えようとした分隊長が石に頭をぶつけ亡くなっています。
これも今の展望台の上に殉職碑が建っています。
戦死ではなく事故なのですが扱いは丁重です。
大戦末期までは兵士は人として扱われています。
長府には戦死者の記念碑が建っています。
これはお墓ではなく記念碑で字は当時の陸軍大臣のものです。
先の熱中症のケースでは対策が取られているようです。
秋吉台には川がありませんから利用できる水が限られたのが今回の原因ですので水枡があちこちに作られており、現在も機能しているものもあります。
水草が生えているので年中水があるようです。
ところが最終的に日本軍は戦死者二百万人に達し、忠魂だの記念だのと言ってられない有り様になります。
敗戦後GHQの命令で忠魂碑で祀ることは禁じられ、ほとんどの英霊は丁寧な祀られ方はされず、のちにまとめて靖国神社になってしまいました。

2015年5月23日土曜日

蘇民将来

伊勢市内を歩くと目につくのが注連飾りです。




伊勢の人が取り込み忘れちゃってるわけじゃありません。
蘇民将来伝説に基づき年中飾ってあります。
素戔嗚尊が一夜の宿を与えた蘇民将来を祝福したことに由来し、蘇民将来の子孫であることを示すのがこの注連縄です。
国産で三千円程度からのようです。
札は「蘇民将来子孫家門」「笑門」「千客萬来」があります。

2015年5月18日月曜日

お伊勢参り

伊勢神宮には1978年と1982年に行っています。
1982年の時は五十鈴川で禊し清掃奉仕で御垣内参拝しています。
衣装に条件があり鉢巻から靴にいたるまで白尽くめにします。
白尽くめは神職と同じですね
逆に黒尽くめの一団を伊勢神宮で見ることがあります。
正確には礼服ですが一般の参拝客が観光の格好なので非常に目立ちます。
礼服の一団は御垣内参拝の人たちで、御神楽奉納などを伴うことがあるのでそれなりの玉串料を収めます。
だから一族の慶事や会社の行事で使われることが多く「礼服の団体」になるのです。
地元の人が多いためか二拝二拍手一拝がかっこよく決まっています。
今回は私は単なる観光ですので礼服なんて持っていません。

伊勢神宮の参拝は外宮から始まります。
橋を渡って手水舎で清め、御正宮に参って境内別宮に参るのは外宮も内宮も一緒です。
外宮の御正宮の祀神は豊受大御神です。
ちなみに千木は縦削ぎで鰹木は奇数ですので通常は男神ですが豊受大御神は女神です。
内宮も女神なので対比をつけるために男神仕様になっています。
こちらは感謝を申し上げる場所で願い事をする場所ではありません。
そもそも賽銭をあげる場所ですらありません。
 境内別宮は土宮と風宮があります。
とりわけ多賀宮は豊受大御神の荒魂です。
お賽銭と個人的な願い事はこちらでどうぞ。
さらりと書いていますが作法は厳にあります。
まず、鳥居をくぐる前には揖という45度程度の軽い礼をします。
参道は中央を避け、外宮では手水舎が左にあるので火除橋から左側を歩きます。
内宮は手水舎が右にあるので宇治橋から右側を歩きます。
神前に至ったらまず一揖し二拝します。
拝は腰から90度折る深い礼です。
続いて二拍しますが拍も細かい作法では一旦そろえた指先を関節一個分右手を下げ打ちます。
これは手をずらした方がいい音が出るからです。
神前では左右対称が基本ですから二拍の後は指をそろえて祈ります。
祈る際は内容の前に住所氏名を添えるのが正しいそうです。
祈りの後で一拝し退く際に一揖します。

外宮の後に内宮に詣でます。
片参りは避けたいものです。
内宮は右側通行です。
五十鈴川です。
今回は禊はしていません。

御正宮の祀神は天照大神です。
写真を撮っていいのは階段下までです。
和魂に御礼を申し上げます。
元来は天皇しか献饌できませんでしたから賽銭をあげるのは誤りです。
願い事は荒魂に詣でておこない、賽銭もこちらにします。
おとなしく行列していますが横一列になっても全く問題ないそうです。
遷宮を繰り返すので伊勢神宮には意外なほど国宝が少ないのです。